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「恋文」 ヨハネス・フェルメール Johannes Vermeer


 
 


 
「恋文」オランダ語: De liefdesbrief 英語: The Love Letter
 
ヨハネス・フェルメール Johannes Vermeer
 


 
手紙を読み、書き、受け取る女性の像は、フェルメールの得意としたものである。本作品では、手紙を受け取って当惑顔の女主人と、訳知り顔の女中が描かれ、物語の細部は鑑賞者の想像にゆだねられている。女主人が手にしている楽器(ここではシターン)は恋愛と関係の深いモチーフである。また、背後の壁に掛かる海景を表した絵は、女性の揺れ動く心を象徴している。洗濯物の入った籠や画面手前に見える箒は、恋に落ちた女性が(17世紀当時の価値観では女性の義務であった)家事をおろそかにしていることを暗示している。女主人と女中の描かれている長方形の空間を「鏡」であると見なす研究者もいる。
なお、この作品は、ブリュッセルにおける展覧会に貸し出し中の1971年9月24日に盗難に遭い、2週間後に発見されたが、盗難の際に木枠からカンバスをナイフで切り出して丸めて持ち歩いたため、周辺部の絵具が剥離してしまい、作品は深刻なダメージを蒙った。窃盗犯は、東パキスタン難民義援金を要求しマスコミとも接触、その後ブリュッセル郊外で通報により逮捕され、懲役2年の判決を受けたが半年で出獄、29歳で病死した。難民救済と文化財のことの軽重を問う物議が起きた。
 
制作 : 1669–1670年頃
種類 : 油彩
所蔵 : アムステルダム国立美術館
 
 
出典:「恋文 (フェルメールの絵画)」 『ウィキペディア日本語版』2022年6月4日 (金) 14:47 UTC、
URL: https://ja.wikipedia.org

 
 
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